資格勉強する上で、「なんじゃこれは」と思うものの1つに標準化組織があります。IEEEなど…です。簡単に整理しました。
IEEE(米国電気電子学会、Institute of Electrical and Electronics Engineers)
ざっくり言うと
アメリカにある、電気通信関連の規格の標準化をやっている組織。
具体的に言うと
電気通信分野における世界最大の専門家組織で、「学会」「標準化組織」の2つの顔がある。アメリカ生まれだが世界中に支部があり、40万人を超える会員のほとんどはアメリカ国外にいる。
LAN技術の標準化を担当しているのは802委員会という組織で、組織名がそのまま規格名に使われる(IEEE 802.11など)。
どんな規格があるのか
- IEEE 802.11:無線LANの標準規格。「11a」のように末尾のアルファベットで区別される規格群の総称。
- IEEE 802.3:Etharnetの標準規格。
- IEEE 802.15:Bluetoothの標準規格。
ICANN(Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)
ざっくり言うと
アメリカにある、IPアドレスやドメイン名、ポート番号などを一元的に管理している組織。
具体的に言うと
インターネット上で利用される識別情報の割り当てや管理を行う組織。IPアドレスやポート番号だけでなく、パラメータ番号なども管理している。
もともと、これらの管理はIANA(Internet Assigned Number Authority)というボランティア組織が行っていたが、インターネットが世界的に広まったことにより、世界規模での調整が必要になった。そこでICANNが設立され様々なリソースが平等かつ円滑に運営されているかどうかを管理する組織として機能している。
IETF(Internet Engineering Task Force)
ざっくり言うと
インターネットで利用される技術を標準化する組織。
具体的に言うと、
プロトコルやデータ形式など、情報交換に必要な技術を標準化する組織。まずゆるい合意で大枠を決め、具体的な実装による運用や検証で詳細を詰めていく、という理念に従っている。
- ラフコンセンサス(緩やかな合意)
- ランニングコード(動くプログラムコード)
どんな規格があるのか
決められた規格はRFC(Request for Comments)という文書にまとめられ、各規格に通し番号が与えられる。
「コメントを求める」という名称の通り、技術仕様に対する意見を募集してより良いものにしていくという観点からこの名がつけられた。
すべてのRFCが標準というわけではなく、いくつかのステータスがある。
- 標準化過程
- 標準化への提唱(proposed standard):既に安定し、確立された技術。RFCとして公開して査読を受け、その価値を認めてもらう段階。大幅な修正が必要になることも。
- 標準(Standard):実装・運用の実績が十分な仕様。技術成熟度と有意義さが確証されているもの。
- 情報:ほぼすべてのRFC。
- 実験的:有用と考えられる研究結果などを公表するためのもの。
- 現状で最良の慣行(Best Current Practice, BCP):実際に使われるデータには影響しない、公的ルールと見なされる実務上の文書。標準を実践するための技術的な推奨事項。
- 歴史的(Historic):廃れたRFC。
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